あの頃…あれで良かったのかな…

今日は雪予報。
真夜中からの仕込みも 少しゆったりとしながら 今日はどうなるかなぁ…っと思いながらの開店。

雨混じりの雪。
静かな1日になりましたが 仕込みも進み 雨の中のご来店にも感謝いっぱいの1日になりました。




いつもご利用下さるお客様。
主人の母と同じ年齢ぐらいのお母さん。

ご飯党の息子さんだけど Pain de Kのパンを好んで下さっているとお母さんが話してくれました。

私が「息子さん 本当にパンが好きなんですねー!!」っと言うと。



「私がPain de Kに初めて来たのは 震災の後なのよ。
街中のパン屋さんでパンが買えなくなった時に Pain de Kさんで買えると聞いて 来たら…「少しなら」っと分けてくれたのよ。」
それからずっと通っているの…っと涙をためながら 話してくれました。


私はあの頃の事を思い出すと…涙が出てしまう。
震災後 無力な自分に落ち込み 気持ちが下がってしまう毎日。

まだ開店したばかりで 知らない人の方が多かった小さなパン屋。
震災後の1週間は予約とご来店お客様で溢れ 店主はほとんど眠れなかった日々でした。

そんな光景を見ながら 自分達が出来る事が何か 考えて考えた結果。

今 自分達が出来る事は せめて パンを焼いて 皆の不安な気持ちを飛ばすこと…


余裕もなく ただ働く事しか出来なかったあの時。

今も何も出来ず あの震災の事を忘れてしまう日さえあるけれど あの時の事が 今に繋がっている。
良かったのかな…っと思いながら 今日の営業に感謝しました。


いつも お母さんが息子さんに買ってあげるサンドウィッチ。
このサンドはずっーと作り続けようと 思いました。

何だか いい人ぶってる様な話ですが…本当に嬉しい気持ちでした。

明日も頑張ろう(^ー^)

明日もよろしくお願い致します。